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2011年10月26日水曜日

ボリビアの世界遺産ティワナク遺跡


ティワナク遺跡のマップ
ラパス(La Paz)からボリビア・ペルーの国境の町デスアグアデーロ(Desaguadero)に向かうバスの途中に、世界遺産に認定されているティワナク遺跡(Tiwanaku)があります。


入場料は80ボリビアーノ(約800円)と、ボリビアにしては強気の値段です。
世界遺産となって、知名度が上がったためでしょう。

ピラミッド アカパナの壁が一部修復されている
むしろ、インカ・プレインカの遺跡はボリビアにも沢山あるのに、いまひとつペルーほどに知名度がなく、観光客を集められないのが現状です。

この入場料にはティワナク遺跡の他に、500メートルほど離れたところにあるプマプンク(Puma Punku)という遺跡や大きなモノリート(立像)が展示されているティワナク博物館、土器の博物館も含まれています。

が、今回時間がなく、プマプンクとティワナク博物館を見ることができませんでした。

というよりも、チケットにも販売所にも遺跡の入場が午後5時までとは書いていなかったため、ゆっくり見学していたら時間になって追い出されたというのが本当のところです。
半地下神殿とコンティキ神
残念!



ティワナク遺跡はいくつかの部分に分かれています。

175の顔が壁に埋め込まれている こっち見ないで!
まずは上から二番目の写真の
ピラミッド アカパナ
(Piramide de Akapana)
ここはかつてはピラミッド構造になっていたのでしょうが、現在はただの丘のようになっています。
それでも、基部の修復が両側から進められているようで、ロープで囲って保護されていました。


3,4枚目の写真が
カンタタリータはまだ掘り起こされてもいません
半地下神殿
(Templete Semisubterraneo)

少し地下に埋まった構造で、周りの壁をぎっしりと175個の顔の形の石が埋め込まれています。
少々不気味ですね。

真ん中にはコンティキ(Kontiki)という神様と他2体の像が立っています。



右の写真は遺跡の一番東端、他の部分とはだいぶ離れた場所にある
カンタタりータ(Kantatallita)

この部分も半地下構造だったようですが、いまだ大部分が土の中に埋まっているようです。

インカのチャカナ(インカ・クルス)にそっくり
写真の真ん中ほどにある地面から飛び出している四角い部分は門の上部だそうで、微妙に地面と隙間があります。


また、この部分ではインカ・クルスとも言われるチャカナ(Chakana)とよく似た模様が彫られた岩もありました。

でも、チャカナはインカの三つの世界という世界観を表すため、一辺のぎざぎざは3段ですが、この模様は4段あります。

でも、プレインカの遺跡だけに、インカとの関係性も感じますね。

遺跡の中心 カラササヤ


さて、ここからは遺跡の中心部、一番大きな部分を占めている
カラササヤ(Kalasasaya)


この遺跡はかなり間違って復元されていると言われていますが、現在の復元の形ですと、2重構造の壁に囲まれて、地面より少し高くなっています。





排水設備もばっちり


この外側の壁には敷地内の水が排水される仕組みの排水溝があります。


しかも、数メートルおきにあるので、丁寧なつくりだと感じますね。











内側の壁の穴

 内側の壁には、ところどころに穴が開いています。
これは中と外で会話をするための穴だったようです。

外側から小声でささやいても、内側ではとてもよく聞こえます。

20メートル離れても聞こえると言われています。
なんでもこの穴の曲がった構造に秘密があるとか。

実際、本当に小さな声でも大きく増幅されるので楽しいですよ。
ぜひ、穴に向かってささやいてみてください。




保存状態のよい「ポンセ」

 カラササヤの内部には2体のモノリート(立像)があります。
そのうち、保存状態が良いのがポンセ(Ponce)です。

ちょうど逆光でよい写真が取れませんでした。
(この遺跡は写真を撮るためなら、光の関係から、朝に訪れるのが良いですね。)


 体中に彫られた謎の模様や、柄のパンツが印象的です。










どことなくさびしそうな「エル・フライレ」


もう一体のモノリートがエル・フライレ(El Fraile)です。

状態の良いポンセと異なり、解説板も台座もなく、ボロボロでカラササヤの端っこにおり、ちょっとかわいそうです。


ベルトにカニのようなものが彫られているのも興味深いですね。









太陽の門

そして、これがティワナク遺跡の最大の目玉である太陽の門(Puerta del Sol)です。

一枚岩を加工して作られたこの門は実に見事です。

上部にはビラコチャ神(Viracocha)と48羽の鳥(鳥人だそうですが)が掘り込まれています。




探すのに手間取った月の門


ちなみに、こちらは遺跡の北西のはずれにある月の門(Puerta de la Luna)です。

本当に離れた場所にあるので、最初見つけられませんでした。


これもやはり一枚岩で作られています。






ティワナク遺跡の大きな見所はここに挙げたものでおおよそ全てだと思います。
後はティワナク博物館の巨大モノリートくらいでしょう。

今回はじっくり見ることができませんでしたが、次回またリベンジしようとまでは思えませんでした。
マチュピチュのようにまた行きたいという気持ちになる程の遺跡ではないのかもしれません。

というより、 まだ一般公開しないで、じっくり発掘と復元を行って、観光するに値するまでにして欲しいと感じました。

そして、この遺跡はアクセスも悪ければ、案内も最低レベルでした。
先述した17時に閉まるとの表記がない点もありますが、バス停から遺跡まで20分ほど歩かなければならなかったり、遺跡の入場券をどこで買ったらいいのか分かり辛かったり、色々とダメです。

ボリビアは観光にもっと力を入れた方が良いと感じますね。


でも、プレインカの大きな文明であったティワナクを知る上で非常に価値のある遺跡であることは間違いないです。
世界遺産でもあるので、ペルー・ボリビアの国境越えをするなら立ち寄ると良いでしょう。




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