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2012年6月2日土曜日

生活保護不正受給に物乞い詐欺の精神を見る

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Jorgeです。
今回は社会コラムを一つアップしようと思います。

最近、日本では高収入お笑い芸人の親族が生活保護を受給していることから、生活保護の制度や不正受給への関心が高まっているようですね。

ペルーでは生活保護のようなお金を政府がただでくれるような仕組みはないようです。
その代わり、生活に困っている人は施しを求めて物乞いをしています。
(逆に日本はいわゆる乞食行為を法で禁じているようですね。日本では乞食行為が人権に関わるとして、生活保護という救済措置があるということのようです。)

なので、私としては弱者救済の仕組みとして、 ペルーでは物乞いが生活保護のような役割を持っていると考えています。
その根拠として、ペルー人は割りと物乞いの人に対して親切で、小銭がある時にはよく施してあげている様子を目にします。
地域社会で貧しい人を支えているわけです。



ところが、この物乞いを悪用している人もいます。
いわば、「物乞い不正受給」のようなものです。

例えば、先日私がアルマス広場に座っていた時に、ある老人が近づいてきました。
最初はただ世間話をしてただけですが、だんだん怪しい方へ会話が進み、「最近仕事をなくして、今日も職探しに来たけど両目がほとんど見えないから仕事もない。もう丸一日何も食べてない」などと哀れっぽいことをいい始め、お金をセビりはじめました。

でも、服装を見ると割りと小奇麗で、血色もよくどうしてもこの人のことを信じることができませんでした。
結局、持ち合わせがなかったので他所に行ってもらいましたが、思うに観光客を当てにした物乞い詐欺だったと思います。

他にも、ソル通りにいるある物乞いをしている老人には、本当は子供たちがいていい家に住んでいるという話を聞いたこともあります。
朝、子供がその老人をソル通りに連れてきて物乞いをさせ、夕方に迎えに来るそうです。
要は、老化して働けない年配者を家に一日置いておくよりは、物乞いをさせた方が足しになるという発想で、施しで得たお金で家族が贅沢をしているのです。


これって、例のお笑い芸人の親の生活保護不正受給と同じ臭いがしませんか?
子供が親を養うことができるのに、「もらえるものはもらっておけ!」のような精神で、人様のお金をもらって良い暮らしをする。
これが法律に触れるかどうかはともかく、もっとも醜い人間の一面だと感じます。


日本には「恥」の感覚があるので、ペルーで見られるような詐欺は存在しないと思っていましたが、実際には日本でも同じような人たちがいるというのをニュースで知り、非常に残念に思います。
もちろん、ペルーでも日本でも、不正な仕方で他人のお金をせしめるのは極一部の人だけだと信じています。





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