島根大学教授の吉村氏のTwitter上の発言でいささか気になるものがあったので、感じるところをちょっと書きたいと思います。
その発言とは
「タイ人もタイ米が好きで、日本米はべちゃべちゃでまずいそうだ。実は日本の米がおいしいのではなく、日本人が日本の米の味に慣れてるだけなんだよね。それに気づいてない愚かな日本人。」
というものでしたが、これには文脈があって、 TPPで日本のお米市場が開放された場合にどうなるかを論じる一環だったようです。日本のお米が、海外ではベチャベチャでまずいと認識されているという点、日本のお米が特別おいしいのではなくその味に慣れているだけで、海外産の安い米が輸入されるようになったら日本の稲作は壊滅するだろうというものでした。
私が、実際にペルーに住んで思うことですが、海外のお米と日本のお米を同じテーブルに乗せて語るのはいくらか乱暴な気がします。
ペルーにおいても、アメリカや他のアジアの国でも、お米の食べ方はパラパラに炊き上げるというもので、日本のつやつやご飯とは別の料理だと言えるでしょう。
これはお米の種類が異なっているためだけではなく、根本的に料理の方法が違うのです。
パラパラにするために、最初に米を軽く油で炒めたりすることもあります。
ペルー人に、日本風に炊いたご飯を食べさせると、みんなご飯失敗したんだねと感じるそうですが、言ってみればご飯とお粥くらいに別の料理なわけです。
実は、ペルーのお米でもアロス・チョーロー(Arroz cholo:田舎米?)と呼ばれる種類は、圧力鍋で炊くとモチモチになります。
炊き立てであれば、日本の牛丼屋のご飯よりはおいしく食べることができます。(新米ですからね!)
しかし、しばらく海外生活をしていると、やはり日本の米が恋しくなります。
海外で主流のボロボロ崩れやすいお米は日本人には満足度が低いようです。
もっとも、吉村氏が述べる様に、日本の稲作は政策で保護されているために発展してこなかったという歴史もあるようで、TPPにより滅ぶかどうかも非常に注目です。
値段だけ見ると、ペルーのお米は1kg 1ソル(およそ30円)程度なので、10kg3000円はする日本のお米の10分の1の値段ですから、お米が高いと文句を言いたい気持ちも分かります。
ですが、海外生活者としては、日本に帰った時くらい、おいしい日本のお米が食べたいと感じるのが人情ではないでしょうか?
それを、日本の米は美味しいわけではないとばっさり切り捨てられると、なんとも複雑な気持ちにさせられるものです。
美味しいお米が安くなってくれれば、一番いいんですけどね。
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輸入米は燻蒸するからまずくなるんです。貨物船に鼠が入るから、衛生上燻蒸しないわけにはいきません。大量輸入ではなくて個人でお土産として持っていったり持ってきたりしたものはお互い美味しいと感じるはずです。
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