⇒高山病対策（３）日本で購入できる高山病対策グッズへ進む
前回は高山病についての基礎知識と、基本的な対策方法をご紹介しました。
今回はクスコで購入できる高山病対策グッズをご紹介いたします。
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| 酸素ボンベ 大きさは２種類 |
まずは、高山病＝酸素欠乏症であることからも、非常に分かりやすい対策グッズである酸素ボンベです。
商品名は“OxiShot”といい、OXICUSCOという会社が製造しているようです。（⇒公式サイトはこちら）
販売されているサイズは２種類で、公式サイトによれば、大きいほうは８リットル、小さいほうは６リットルの酸素が封入されています。
クスコの薬局や空港などで販売されており、値段は大きいほうが大体３０ソル（９００円）、小さい方が２５ソル（７５０円）程のようです。
使い方は２枚目の写真のように（見にくいですが）、キャップ部分を吹き出し口にセットし、マスクのように口と鼻にあてがってスプレーします。
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| キャップはこうやってセットします |
注意してほしい点ですが、酸素ボンベで酸素を吸入することは、高山病の症状を緩和する効果しかありません。
体が再び酸欠状態になれば、高山病の症状が発症してきます。
本当の意味で高山病に打ち勝つには、酸素を常にボンベから取り入れるのではなく、体が高山に慣れる必要があるのです。
ですから、酸素ボンベは症状を和らげるための手段と捉えてください。
高山病の予防には効果がありません。
高山病で、本当に調子が悪くなってしまった場合には有効な手段です。
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| アセタク 日本ではダイアモックスと呼ばれる |
高山病に効果がある薬としては、日本ではダイアモックスとして知られている薬です。
ペルーでは“Acetak”（アセタク）という名前で販売されています。
有効成分は“Acetazolamida”（アセタソラミダ）といいます。この成分の名前も薬局で通じますので、覚えておけば間違いありません。
これもペルーの薬局で簡単に手に入れることができます。
価格は２０錠入りで３０ソル（９００円）程度です。
使い方は一日に朝夕一回ずつ、体格に合わせて２５０ミリグラムもしくは１２５ミリグラムを服用します。（大柄な人は２５０ミリグラムで、普通や小柄な人は１２５ミリグラムでよいでしょう）
錠剤が一粒２５０ミリグラムですので、半分に切って飲んでください。
体調を見ながら、１・２日程飲み続ければよいでしょう。
この薬は日本では処方箋なしに買うことはできません。（眼圧を下げる効果があるため、緑内障の薬として用いられています）
しかしペルーでは処方箋なしで購入することができますので、クスコで現地調達するのがよいでしょう。
（本当は予防のために高山に入る前から服用したほうが良いため、もしリマなどで手に入るなら購入しておいてください。薬局を何軒か回らないと見付からないかもしれません。もし手に入ったならクスコやプーノ等の高山に向かうバスや飛行機に乗っているうちから最初の服用を開始してください。）
この薬がなぜ高山病に効果があるかについては日本登山医学会のページに詳しく載せられています。（⇒ここをクリック）
このページを読む限り、アセタク（ダイアモックス）が高山病に効果があることには十分の根拠があるように思えます。
アセタク（ダイアモックス）には副作用があります。
手足などに痺れやピリピリとした痛みを伴うことがあります。
しかし、これはしばらくすれば治まる症状です。高山病が悪化するほうがはるかに危険なため、背に腹は代えられぬと思ってください。服用をやめれば痺れはなくなり、後遺症もありません。
また、アセタクには軽度の利尿作用がありますので、服用後は水分を十分に取り入れてください。それに伴い、頻尿・多尿などの症状も生じます。
さらに、アセタク服用時には体内のカリウムが不足します。バナナやオレンジを食べることでカリウムを補ってください。
注意していただきたいのが、ペルーで高山病対策として販売されている“SOROJCHIPILL”（ソロチピル）はただの頭痛薬です。
高山病に効くと言われていても、 それは高山病の症状の一つである頭痛がごまかされているだけです。
購入する際には間違えないようご注意ください。
これらの高山病対策グッズを活用して快適な高山の旅を楽しんでください！
次回は日本で購入できる高山病対策グッズを紹介します。
⇒高山病対策（１）高山病の基礎知識へ戻る
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